JESC2018に出場するもうひとりのウクライナ人の話①
2018年のジュニアユーロビジョンには、
先述のダリーナ・クラスノヴェツカ(Даріна Красновецька)の他に、
もう一人、ウクライナの出身者がいる。
カザフスタン代表に選ばれたミラクル、
ダネリヤ・トゥレーショワ(Данэлия Тулешова/Daneliya Tuleshova)(12歳)。
彼女の歌唱力とセンスはあまりにも圧倒的。
ダネリヤの存在自体がミラクル。
地理的に「ユーロ」ではない、なぜか中央アジアから参加する運びとなったカザフスタンが
初出場にしてとんでもない候補を欧州に送ります。
もしかしたら優勝してしまうかもしれない。
Daneliya Tuleshova - Ózińe sen / Өзіңе сен(英題:Seize the time)
テロップのとおり、歌詞はカザフ語と英語のミックス。
下のサイトにて全歌詞見られます。
英語歌詞部分のサビの最初の行が”Seize the time”であることから英題が付いているようで、
これは対訳ではなく、
”Өзіңе сен”を訳すと”You yourself"の意味になるらしい。
テュルク語なので”сен”が”you”なのはおそらく間違いなくて、
あとはロシア語の説明を読んで調べたけど、カザフ語まったく分からない「らしい」とします。
「あなたは時間が経っても(子供から大人になっても)、何があっても、
あなたはあなたのままで、かけがえのない個人だ」
というような意味なのだろう。
たぶん。
ちなみに英語版の歌詞入り動画もあります…!!!!!!
ダネリヤちゃん情報、
カザフスタンの古都アルマティ生まれの12歳。
アスタナ出身じゃないよ。
12歳という年齢にしてはすでに相当本格的な活動をしていて、
Youtube公式チャンネルは登録者数11万人を突破していたり、
アップされている動画は、本日時点で91件。
意外にも母国語記事はないんだな…
まぁ近いうち英語版もできるのではなかろうか。
ではダネリヤちゃんの経歴とお歌について見てみましょう。
コンクール“Аялаған Астана”(2015年):優勝
Daneliya Tuleshova - "Белые Ангелы"(白い天使)
YouTube上で見つけられた中では、一番小さい時の動画。
7歳でこれよ。
終盤お兄さんにお姫さま抱っこの体勢で抱えられてる間も
それなりに歌えているのですごいです!(笑)
なんでよりによってこんな歌いにくい演出にしたんだという謎はあるけれども。。
でもダネリヤだからできることだね…!
インタビューによると、彼女の歌手活動の中で、
いわゆるコンクールと呼ばれるものに出場するのはこの大会が初めてだったとのこと。
◆原曲の ”Белые Ангелы” はこちらから。
Детская Новая Волна(Junior New Wave)(2015年):5位
旧ソ連圏+αでは「スラヴャンスキー・バザール」と並んで
若手登竜門の代名詞化している「ニューウェイブ」の子供版に出場。
Daneliya Tuleshova - "Smile"
New Wave1日目のステージ。
フルコーラスではないのであっという間に終わってしまうのだが、
表現力と安定感と声の強さがすでに(良い意味で)おかしいですね。
このステージで15人の参加者中、1位のスコアを獲得!!!
◆原曲の“Smile”は、勿論JamalaのSmileである。
この頃からダネリヤはウクライナに少なからず関心があったのかしらと思ったり。
しかしSmileはロシアの大会でも多く歌われた楽曲なので、
あんまりどこの国の歌という認識を、現地の方々はそんなにしていないのかもしれない。
2日目にはБелые Ангелы(“Аялаған Астана”のものと同じ楽曲)を歌ったらしいのだが、
その際の動画が見つかりませんでした……。
(大会の参加者や順位の詳細はWiki先生(露語)より調べています。)
この2日目の成績が15人中7位で、Junior New Waveの総合順位は5位という結果になった模様。
コンクール“Надежды Европы”「ヨーロッパの希望」(2017年):優勝
Daneliya Tuleshova - "Что меня ждет"(私のことを待っているもの)
うめえ。
ただひたすらうめえ……
透きとおった可愛らしい系の美声かと思いきや、
最後のほう小柄な身体からは想像のつかないパワフルな声が出るのですごい。
◆原曲の "Что меня ждет" はこちらから。
とまあ、素晴らしいステージと華々しい経歴の数々。
とても丁寧に歌うのと、安定性抜群の歌唱力でとにかくただ「うまい」ので、
なんでもこなす反面、個性という面でどうなんだろう…と思ったこともあったけど、
完全でありつつも、どんなカバーも自分の色にしてしまっているのが分かり、
そこがダネリヤの魅力なんだなぁと思います。
ダネリヤちゃんがメジャーでの音楽活動を始めたのは、意外にもつい最近、2016年からで、
ナターリヤ・チュラコワという講師に師事するようになってからだそう。
オリジナル楽曲は今のところ2曲。どちらも2016年の発表。
Daneliya Tuleshova - ”Космос”(宇宙)
ロシア語で歌っております。
MVのチープなCG及びポージングはカザフスタンクオリティなのかな…。
Daneliya Tuleshova - ”Другие”(2番目)
多少加工が入っているのだろうけど、画面見なかったら子供が歌ってると気付かなさそうな歌。
そのほか、私のお気に入りをいくつか!
Daneliya Tuleshova - ”Je Veux”
ジャズボーカルがハマりすぎていて大好き!!!!!
色んな系統のカバーを歌っていて、上手いだけじゃなくて
全部「ダネリヤ・トゥレーショワのテイスト」にしてしまうところがいいね!
全編ダネリヤが歌っている動画を貼ったけど、
Bravo Awards 2018というコンサートにて、
原曲アーティストのZazと一緒に歌っているものもあります。
Daneliya Tuleshova - ”Mama knows best”
Mama knows bestのカバーを聴き比べて回るのが好きなんだけど、
第一声から歓声がやばいwwwwww
けどこんな細くてちっちゃい子供からこんな声が出たら、間違いなく「ウワァ~wwwww」ってなるだろうなw
声質とか歌い方とか動き方とかが幼いのに歌唱力は完璧だから不思議だ。
すごいしか言えない……好きです…
そしてロシアにおける有名アーティストとの共演も多く!
Валерия & Данэлия Тулешова - Маленький Самалёт(小さい飛行機)
ヴァレリヤと。
Жасмин & Данэлия Тулешова - ”Берегите родных”(家族を大切にしよう)
2016年のДетская Новая Волна(Junior New Wave)にて、ジャスミンと。
Нюша & Данэлия Тулешова - ”Нарисовать мечту”(夢をえがく)
2017年のДетская Новая Волна(Junior New Wave)にて、ニューシャと。
向かって右のピンク×白のドレスの女の子がダネリヤなんだけど、
ニューシャを挟んでもうひとりの、白いパンツルックの女の子、ニノ・バシラヤ(Ніно Басілая)は
2015年の同大会で競った参加者同士でもある。
総合順位において、ニノが4位で、ダネリヤが5位だったのだ。
ウクライナファンとして忘れてはいけないのが、後述する
Monatik組ファイナリスト2人がVoiceの前にすでに共演していたとは…!!!!!!
という別の驚きもあり。
そしてダネリヤとウクライナの関係はここから始まった………
記事が重くなりすぎたので前半・後半に2分割します。
■■後半:JESC2018に出場するもうひとりのウクライナ人の話②■■
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