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Ingret Kostenko - ESC2018のウクライナ国内予選を追いかける⑤


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今回書くのは、
イングレット(Ingret Kostenko)ってどんな人ー???????
というレビューです。




イングレットちゃんとは……
Голос Країни(ウクライナVoice)7期のオーディション出身であり、
昨年10月に20歳の誕生日を迎えたばかりの若手歌手。

小柄な色素薄い系美女のルックスに騙されてはいけないのがおもしろい。
かわいい顔してすんごいことしやがる。
奇抜なヘアメイクとピアスじゃらじゃらさせるのが好きらしく、
ビジュアル面でも楽しませてくれるところも、彼女の良さのひとつである。
(個人の好みです。)

思えばオーディションの選考途中から、彼女の実力は確かなもので、
難しい音階の旋律を音程完璧に歌いこなす歌唱力、
軸がブレない確立された個性、
ステージに立つ堂々たる姿は、
ESCに挑戦して何ら不足ないことを物語っていたような気がする。

ところで、公式サイトですらINGRET(お名前だけ)表記のところと
INGRET KOSTENKO(名字付き)表記のところがあるけれど、
彼女の名義は一体どっちが正確なのでしょう…?!?!

とりあえず今まで通りイングレットと呼んでいきます。


■■ウクライナ版Х-Фактор(X-Factor)6シーズン■■



イングレットが初めてテレビに出たのが、おそらくこのX-Factor第6シーズン。
このとき17歳のイングレット。

ここで歌っているのは、
ウクライナのインディ・ロック系グループ、Vivienne MortのГоді говорити про того, кого нема(存在しない人について語るのはもうたくさんだ)。

冒頭、かわいらしげなイントロに合わせて踊っていたかと思ったら、
歌い始めで意外な展開になったwwwwww
これから面白いことやるから見てろよーーーーーーってオーラを感じる。

ちょいちょい雰囲気の違う発声をしたり、語りかけるように歌ったり、
オーバーな振り付けをしたり、挑発のような表情を見せたりしながら、

楽しそう~~~に歌うのがいい。

遊び心があるというか、余裕があるというか。
ブレスのタイミングが迷子の難しそうなサビも綺麗に歌い上げる。

お客さんからも大歓声。

いや~~~~~
これしょっぱなから中毒性がはんぱないぞ……
なんだか引き込まれるステージ
これ初見だったら「なんだこの子?!?!?!?!」ってなっちゃうわ。

イングレットって、コンテストやオーディションという場なのに、
緊張とかとは無縁で、そして真面目にも歌ってなくて、
(いや、正確には、真面目に歌っているように演出していなくて、)
自分の表現したい世界を決めて、そこに浸りきって、
楽しくやりまーーーーーーーす!!!!!って感じだよね。
そこがすき!!!!!!

このときはなんとなくカラオケ感が拭えないというか、小手先感がある気もするが、
センスは確かでしょう。
この人の他の歌うたうところがもっと見たい!!!って思わせてくれる
完璧な初登場でした。



次のステージでは、スクリャービンのСпи собі сама(一人で眠りにつきなさい)を歌う。
手に持ってる紙が一体何かの小道具かと思ったが、最後まで不明だった。
歌詞のカンペだったのかもしれんな。

最初のキャスティングオーデでのイロモノ風から打って変わって、今回は正統派バラードっぽく。
これはちょっとノリきれていないところがあって気になったけど。

ところでお歌の前の動画(1:25~ぐらいから)にはMelovinが登場している。同シーズンの同僚である。

今回の予選、17日に開催のセミ2で競い合うことになるイングレットとMelovinは、
こんなところで繋がりがあったのですねえ~~~

アーティスト同士のご縁、とても興味深くて、こういうの知るとグッときます。





続いて歌うのは、マリヤ・チャイコウスカ(Марія Чайковська)のКрізь мене
スクリャービンのほうに近い雰囲気でありつつ、本気度が増した歌唱。

最後は脱落を言い渡されたっぽい。
確かにこれ以上検索しても動画が出てこないので、残念ながら生放送には進めなかった模様だ。



■■Голос Країни(ウクライナVoice)7期■■

X-Factorでは残念な結果に終わってしまったが、
その後のイングレットちゃん、
2017年の冬~春に放送されたГолос Країни(ウクライナVoice)7期へ出場。
私自身、彼女のことはここで知りました。




まずブラインドオーディションで歌ったのが、
民謡カバーを得意とする、ロシアの人気歌手ペラゲヤ(Пелагея)のПташечка(小鳥)。
番組内ではウクライナ民謡と説明されるが、歌詞はウクライナ語とロシア語のスルジクだ。

歌い始め5秒でJamalaに「ハラショー(いいね)」と言わせるなど興味深い。

2:54では、ターン済みのコーチと目があってドヤ顔キメちゃうのも良い。
かっこいい!!!!!!!!

このステージはなかなかの大反響で、動画再生数も早いうちにミリオンを達成したが、
私自身はというと、過去の民謡系歌手たちと比較して、
「そこまで突出したものは持ってないかな~」
「民謡系を得意とする歌手は1シーズン1人はいるしな~」
という印象をこの時点では受けていましたが……
まぁとんだ間違いだった。




2人1組で歌うステージでは、民謡カバーからロックへの転身(?)をして、
オケアン・エルジィ(Океан Ельзи)のВідпусти(僕を離して)を歌うことに。

このアレンジ、というかイングレットの歌い方、
原曲からは到底想像つかないんですが、
(私は原曲を知っていたので、初見では目が点になった……)

悲しみで潰れそうな中で必死に振り絞った声で歌っているような表現が
とてもハマっていると思いました。




What kind of menという、ここでも英語のロック(これロックの扱いでいいのかな…)。
荒々しい雰囲気とエスニック調がうまい具合に調和している。

あれっ、この子、かなりイケるタイプか……???????
とこのへんで気付き始めた。




番組の進行として、ここから生放送で歌うこととなりますが……。

生放送ね……
緊張するねー
ちょっと本調子が出なくて控えめに終わっちゃう子もいるんだけどねーーー


今回歌うのは、この民謡、Ой, летіла зозуля(カッコウは飛んでいった)。

なんかヘアメイクすごいんですけど?!?!?!
何やんのかワクワクさせてくれるから、ビジュアルの効果ってすごい。

そして、期待を裏切らない、
どころか、
想像の斜め上の球を投げ返してくるイングレットちゃん。

率直に言って、ここでのイングレット、最高に輝いてる!!!!!!!!

私はここで完全に沼に落ちました。

民謡って、
整っていて、綺麗で、古い時代って美しい、自然って美しい~~~~っていう
ふわふわキラキラのやつと、
手つかずの自然の力、怖さ、不気味さを思わせるようなやつがあるけど、
私は後者の雰囲気を重視したアレンジの民謡(あるいは創作民謡)が好きなので、
これはたまらない……

ルサルカなどの神話上の怖い魔女を連想させるような。
素敵な雰囲気!

アリプロとかKalafinaとか好きな人も好きそうな印象だ(適当)。
日本でいわゆる「民族風」と言われるサウンドが好きな方にもおすすめしてみたい!

なお、この、Ой, летіла зозуляという歌、
カバーが無数にあるんだけど、
イングレットのアレンジがもう完全に新種で笑えます。




続いての選曲は、80年代の有名ポップスКоханий(彼/愛する人)。

これも先程に続き、
原曲や、
オーケストラを率いたオクサーナ・ムーハ(Оксана Муха)版……などの
少女的なキラキラした雰囲気から
あまりにもかけ離れたアレンジである。

イングレットちゃん、
良い意味で、何をやらかすかさっぱり予想がつかない歌手だ……

民謡とロック以外も歌うよ!
かわいくて有名なウクライナポップスも歌うよ!
でもイングレットスタイルにしちゃうよ!!!!!!!
っていう、この……

いつものイングレットと違う…というのと、安定感に欠けるということで、
賛否両論だったみたいですが、
私はこのステージも大好きでしたね。




コーチともう一人の挑戦者とのトリオで、ロシア語のエレクトロ系ラップ。
原曲は、ГрибыというグループのМежду нами тает лёд(氷は私たちの間で溶けていく)。

ごつい男性たちの低音にイングレットの声が絡むのがあまりにも美しすぎると気付いた。
また新しいイングレットの強みってやつをひとつを示したステージ。




最終回と言うことで、選曲がお得意分野の民謡に戻ってまいりました。
原曲は、Несе Галя Воду(ハーリャは水を運ぶ)。

この歌もまたとても有名なので、
色々なバージョンが既存であり。

そんな中イングレットVerは、The 壮大!!!!という雰囲気で、いいねいいね…!!!!

手垢の付きまくった有名な民謡を、誰かの真似にならないように歌える歌手は、
実力のある歌手だと思います。




コーチであるポタプさんとのデュエット。
このステージは、良い意味で頭がおかしかった。

革命が起きた。

ここまで歌ってきたどのジャンルとも違って、別人みたいなのに、
間違いなくイングレットの集大成だった。

すごいねこういうの。
七色の声ってヤツともまた違うしね。

これまた今回予選で競い合うこととなる、Yurkashのオリジナル楽曲である。
色々なところにアーティスト同士の繋がりがあるものだ~~~~~~~~




そして最後の動画、Пташечка(小鳥)をもう一度。
最初との聴き比べも楽しい。
半年のコーチングを経て成長したイングレットを見てくれよな!!!!!!!!
という締めくくりでした。


正直あんまり緩慢になるのもなんなので、
自分の好きな動画をいくつか選抜して貼ろうかとも思ったが、
実際全部聴いてみてこそ、イングレットのなんたるかがようやく掴める!!って具合なので、
抜粋ができなかった。

まあ、何がこれを読んでくださる方の琴線に触れるか分からないし…。

全部聴いてくださった方がいたら、ありがとうございます!!!!!!!!


前回記事を書いたTAYANNAは常に一つの方向に進んでいくタイプだったけど、
イングレットは変化で楽しませてくれる歌手だった。

でも、
ただ「いろんなジャンルが歌える」っていうんじゃなくて、
まず、簡単に揺れ動かない個性がしっかりあって、
民謡と現代音楽の様々なジャンルの要素を足せるだけ足して、引き算を知らないというか、
積み重ねて自分の色にしていくというか。

誰ともカブらない場所にいる、イングレットちゃんはすごい人だと思う。

どんどん成長していってほしいですね。



■■Танці з Зіркамиの裏方歌手としての活躍■■

上記のウクライナVoice7期のオーディション後、
同じテレビチャンネルでТанці з Зіркамиという社交ダンスコンテストが放送されまして。
そこで裏方歌手として抜擢されたイングレットの話です。

イングレットからしたら歌手としての大先輩方が、生放送で社交ダンスをして、
審査員票とSMS投票で採点されていく…という番組で、

まぁ、なかなかに重大なお仕事だったんじゃないか???と思うんだけど。

実際のところ、イングレットはめちゃめちゃパワーアップして帰ってきた。
完全に水を得た魚で、フルスロットルで歌うので笑ってしまうほど。


Танці з Зіркамиでの一番好きなイングレットの歌を貼っておきます。

このカバーは、ほんと、
イングレットを知るために、ぜひとも聴いていただきたい。

ジェットコースターみたいな音程で発声するのすごい………

強い…強いよ……イングレットちゃん…!!!!!!




他に、
インド音楽風(!!!)の陽気なお歌にもチャレンジしてみたり。

お顔が見えなくても、
イングレットは声が個性的なので、
今イングレットが歌ってる~~~~~~!!って分かるのが素晴らしいね。




Voiceのオーディション内で歌った、What kind of menをもう1度歌ったりも。

裏方でこんな個性全開で本気で歌われて、メインのはずのダンス見てる場合じゃなくなった。



■■テレビ番組以外での活動■■

さてさて色んなカバー楽曲を歌う動画を紹介してきたけど、
あれこれ検索してみたものの、
これまでにイングレットの自身のオリジナル楽曲というのはまだないようです。

ESCに出るのが初めての自分の曲となるわけか、と。
こりゃたのしみだーーー

ここ最近は、キイウ市内のレストラン・バーのちょっとしたステージや、
ショッピングセンターの即席ステージで歌ったり…という活動をしている模様。

今のところイングレット情報を追っかけるなら、インスタグラムがおすすめです。


Youtubeの公式チャンネルは残念ながらあまり充実していなくて、
↓の、2016年に小さいホールで行われたコンサートの動画がいくつかある程度だ。






■■今年(2018年)の国内予選■■

さてさて、
どえらい個性と狂気の塊、まさに奇才という言葉がぴったりのイングレットちゃん

「わが州出身の女の子が云々…」と今回のESC2018国内予選への参加が取り上げられ、
盛大にお祝いされていますが、

いったいどんな歌で出場するのだろうか?????

非常に気になるところですが、
これを書いている本日現在、まだ音源が一切明らかにされていません。


Wiki先生によると……

楽曲タイトル:"Save My Planet"
コンポーザー:Ingret Kostenko, Potap

お~~~~~~~~~~~~
まじか!!!!!!!!
コンポーザーの中にポタプさんがいる~~~~~~~~~

ウクライナVoiceでのイングレットのコーチにして、
2010年代の現在、ウクライナで最も人気のグループВремя и Стеклоをも手掛ける
安定と信頼の敏腕プロデューサー、ポタプさんが書かれる楽曲なら、
イングレットの力が十二分に発揮される、素晴らしいお歌になることだろう。

いっそう期待が膨らむところであります。


正直ここまで色々なステージを見てきて、色々なジャンルのカバーを見てきて、
どういう系で来るのかさっぱり想像つかないのが面白い。


イングレットちゃんのステージは、2月17日のセミファイナル2で!!!!!!!
こんな子がセミ2のトップバッターを飾りますぞ~~~~~~~~

注目のほどよろしくお願いいたします…!!!!!


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【参考リンク】

ウクライナ国内予選(Національний Відбір)公式サイト(2種類)
http://eurovision.stb.ua/ua/(ウクライナ語・ロシア語)
https://eurovision.ua/2018(ウクライナ語)

Twitter公式アカウント
https://twitter.com/uapbc(英語・ウクライナ語)

国内予選参加者18名の紹介動画
(オープニングで歌っているのは昨年のセミ3に出場したVivianne Mort)


必要に応じてご参照ください。
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