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ILLARIA - ESC2018のウクライナ国内予選を追いかける④


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順不同に予選参加者を紹介していく記事パート2。
次はウクライナVoice2期をきっかけに知った、ILLARIAについて書いていきます。

といってもILLARIAは昨年の国内予選にも出場して、ファイナルまで進んだ候補だったので、
ご存じの方が多いのではないか。



私が一番好きなセミファイナルの動画を貼っておこう。
この歌は芸術点は間違いなく高いけど、なんとなく大人しいので、
ESCに出たら淡々としてしまうかな?あんまり伸びないかな?と思っていたが、
パワーがあってすごい!!!!

ILLARIAの歌は、まずなんといっても声質が特徴的で、
あえて説明するとしたら、
民謡とシンフォニックメタル的な要素がブレンドされたジャンル、といったところか。

声が特徴的っていうのは、これだけはもう後天的な努力でどうにもならない部分だから、
彼女を生んでくれたご両親とご先祖様に感謝するしかない。

そしてウクライナに民謡系歌手は、古い人にも新しい人にもたくさんいるから、
「(大手との比較で)この民謡をこんな風に歌うのはおかしい」とか、
「あーはいはい、だれそれさんの下位互換ね」とかって思われない歌を歌うのが
難しい世界だと思うんだけど、
ILLARIAは、基本おさえつつ、奇を衒いすぎず…のバランス感覚が本当に絶妙

いや、もはや彼女については、民謡系歌手って説明が果たして適切なのだろうか。
独自の世界観にエスニック成分をプラスしていると言ったほうがいいか。
既存の言葉にどう当てはめるかは、聴く人次第なので、あまりこだわっていません。



■■Голос Країни(ウクライナVoice)2期■■

ILLARIAは2012年放送のГолос Країни(ウクライナVoice)2期に出場して、
セミファイナルまで駒を進めた歌手である。

このとき彼女のコーチになったのは、
オレフ・スクリプカ(Олег Скрипка)というロックミュージシャンだった。
オレフ・スクリプカとは、80年代末期から活動しているロックバンド、通称VV(Воплі Відоплясова)のリーダー・ボーカルを務める人物である。
30年近い活動歴、発表した楽曲の数(ちゃんと数えてないけど100近いだろう…)、
ウクライナの音楽界で果たした役割と与えた影響力からして、
現代ウクライナの音楽について話すならまず避けて通れないようなバンドだと認識しています。

スクリプカはソ連末期から活動していながら、ウクライナ語で歌うことを一貫していて、
このバンドでロックを書きつつ(明るくにぎやかでコミカルな歌が多い)、
キイウで長年続いているКраїна Мрій(夢の国)という民謡・民族芸能のためのフェスを企画・創設した人物でもあり…。
民謡や土着の文化といったものへの関心が強い人物なのだろう。

そんな経歴のスクリプカと民謡のアレンジ・カバーを得意とするILLARIAは、
まさにベストコンビだったのです。


さてそれでは実際のステージを見ていきましょう!



さっそくお声すごーい……!!!!!
パワーバラード的な暗めの民謡、とてもよくハマっている。
倍音みたいな、絶妙な波長の声が遠くに飛んでいく感覚が気持ちいい。

ウクライナVoiceでは、まず、
レンキウシチナ地方の自然を歌った民謡Ой, Верше, Мій Верше(山よ、私の高い山よ)で
ブラインドオーディションのステージに立った。

コーチたちのざわつきの反応がとてもいい。
にやにやしちゃう。
突然こんな壮大なお声が背後から飛んできたら、まぁびびるよね!

この歌、Ой, Верше, Мій Вершеだったり、Верше Мійだったり、Вершеだったり、
タイトルの表記のゆれは激しいですが、同じ歌です。
Voice内でも、それ以外でも、本当にいろんな人がカバーを歌っているので、
お気に入りのВершеを見つけるのも悪くないと思います。

Квітка Цісик版(THE 天使の声!あえて本家と呼ぶならきっとこれ)
Оксана Муха版(夭折したКвіткаの生き写しのようなカバー)
Jamala版(驚きの裏拍ブラックミュージックアレンジ)
Павел Пигура и Виталий Сычак(男性が歌うとこんなかんじ~という参考にひとつ)

(超話がそれた………)


Voiceでのイラリヤさん。
まずは民謡カバーづくし。



ウクライナ民謡、Цвіте Терен(スモモの花が咲く)。
神秘的というか、ちょっと暗い歌。




ウクライナ民謡、Кам’яна Гора(石の山)。
こっちは雰囲気変わって、陽気な歌。

司会のお姉さんの説明によると、
2曲目のこれはブコヴィナ地方の結婚式の歌なのだとか。
イラリヤ本人は、「ブコヴィナの歌は今まで歌ったことが無かったから、難しかった」とコメント。
イラリヤはキイウの生まれ育ちなので、あまり地方の土着の音楽の雰囲気には馴染みがない…ということを意味しているのだろう。

(原曲について他に分かったら後日書き足すかもしれません。)





でもあの「オペラ座の怪人」をほどよくロックにアレンジしたのも歌うし、
(そりゃこの声が出るなら、オペラにも手を出さなきゃ勿体ない…!!!!)




コーチの持ち歌のロックКраїна Мрій(夢の国)も歌います。

このウクライナVoiceを通して、ILLARIAについて感じたのは、
色々な方向性の歌をやるんだけど、軸がブレない、
いつだってイラリヤはイラリヤなところが素敵だなぁという印象でした。



■■ILLARIAに関する概要■■

ILLARIAには公式サイト(ウクライナ語・英語)があって、
Wikipedia(ウクライナ語・イタリア語)にもページが出来ていたので、
リンクを貼っておきましょう。

そしてバイオグラフィー的なものを、以下に少々。

イラリヤの本名は、Катерина Ігорівна Прищеп(カテリーナ・イーホリウナ・プリシチェプ)という。
ギリシャのルーツと名前を伴ったウクライナ人歌手である。その名は、『光を運ぶ者』を意味する。(ほんとかな????)
3オクターブの音域を習得している。
ソロとしての音楽活動を始めたのは、2007年から。
グリエール音大(ウクライナの名門音楽大学のひとつ)でウクライナの伝統音楽およびワールドミュージックを学び、修士号を取得している。
ウクライナ国内のほか、ロシア、ポーランド、カザフスタン、イタリアでも音楽コンクールに出場している。

そして、公式サイトによると、
彼女にとっての本当の成功はウクライナVoiceへ出場できたことだったそうだ。
コーチのスクリプカ、および当時の番組プロデューサーを務めていたコンスタンチン・メラゼ(Костянтин Меладзе)から一目置かれ、諸々のサポートを受けられたことが功を成しているのだと。
ファンとしては、Voiceがきっかけで~~云々と聞くと、いかんせん顔が綻ぶww



■■ウクライナVoice以前の活動■■

ウクライナVoice2期自体、後追いで2015年半ば頃から見始めたので、
このへんは全部後日調べたものになるんですがー……

公式チャンネルでの最古の動画は、8年前の投稿。
キイウのレストラン・バー、арт-клуб "44"(現在は閉店)にて、2009年3月14日に行われたコンサートのものだ。



お客さんたちとの間に漂う雰囲気がアットホームで親密で、
このこじんまりした規模感の中、至近距離で、バンドを率いての生歌生演奏。
たまりませんね~~~~~~~~

Youtubeの公式チャンネルがとても充実しているので、是非ご覧ください。


■■ウクライナVoice出場後の活動■■

2018年1月現在、ソロアルバムが3枚、コラボレーションアルバムが1枚リリースされているので、いくつか動画を貼って紹介しておきましょう。
ぜひお気に入りを見つけてみてください!!

«ВІЛЬНА» (2010年)より。



«13 місяців»(2013年)より。
このアルバムは「民謡カバーの詰め合わせ」になっている。



«ПОДИХ»(2014年)より。



«Я жива»(2016年)より。




あと最後にこれはただの自慢なんですが、
イラリヤは一昨年大晦日のキイウでのカウントダウン野外コンサートに来てくれたので、
私が生歌を聴いたことのある数少ないうちの一人になっている。

動画は一部分ですが、
最前列で動画撮ったからILLARIA好きな人にたくさん見て貰えたら報われます…!



実はこれを聴いたときより今のほうがILLARIAに対する愛が確実に高まっていて
今改めて聴きたかったわ!!!な気持ちが正直あるけど、
誰が出てくるか事前に分からないライブに行く以上、この現象はつきものである。

野外コンサートは10時~3時までやってて、だいたいみんな3曲程度ずつ歌っていくんだけど、
ILLARIAが出てきたのは、年が明けて1時か2時か…ぐらいまわっていて、
正直疲労もしており……(駄目な言い訳)。
コンディションの良いときに聴きたかったね!
あとこれ聴いた時点で、2曲目のほう聴いたことがなかったのも、勿体なかったかしら。

なので、推しが見れてハイテンションでお祭り気分っていうよりは、
うわあイラリヤだって!知ってる子だ~!って喜びつつ、心地よく聴いてました。

動画内の楽曲を、以下に紹介しておきます。
Щедрий вечір, добрий вечір(クリスマスキャロル)
Жива вода(ILLARIAのオリジナル楽曲)

これともう1曲、この後に歌ってくれたんですが、
私の手が悴んでiPhoneを持っていられる限界に達したので(人ごみで端末落としたら地獄)、
動画が途中までで申し訳ありません。



■■2014年の国内予選■■

(お恥ずかしながら、これを書くために動画を見ている最中に偶然知ったのだけど、)
ILLARIAが初めてESC国内予選の場に現れたのは、2014年のことだったらしく…!
Wiki先生によると、この年は全部で20人の候補がいて、ILLariaは5位だったみたいですね。




ちなみにこのウクライナ語版が、下記の、Я Жива。
タイトルの意味は英語版と同じで、「私は生きている」。




■■去年(2017年)の国内予選■■

そんなわけで、ILLARIAにとって2度目のチャレンジとなった、昨年の国内予選。

まず録音音源がこちら。


この歌ね!!!
英語の歌詞なのに、普段のエスニック要素が一切薄れていない!!!のがおもしろい!!!

この当時、個人的には、
あんまり派手な楽曲じゃないから、ESCに出るイメージとは違うかな~
ファイナル進める可能性は高くないかな~
って思っていましたが…。


セミファイナル


これ、大化け
ここまでやるかって驚いた。
イラリヤの持ち味が最高潮に達した、最高に完成されたステージ!!!!!!
優しくて幻想的で、開放感があって、強くてかっこいい。


ファイナル

昨年の国内予選には魔物が住んでいたので仕方がない。

これはセミのほうが良かった。
ファイナルのステージは、なんとなく音と声が乖離している気がする。
生放送で視聴者投票もやるコンテスト…という場だから、ままあるのかもしれないけど、
うまく歌おうとするゆえに不自然になってしまう、気持ちが入らなくなってしまう、って現象なのだろうか。

私のマイナス評価はセミと比べたら、あるいはイラリヤのステージとして見たら…の話で、
絶対評価で言えばなかなか良いんですよ?????

でも名ステージはやっぱセミファイナル!!!!!!!!
(ESCって予選も本大会も「セミが良かった」パターン何気に多いよね…)


■■今年(2018年)の国内予選■■

さてそんなILLARIAさんが今年はどんな楽曲でステージに立たれるのか、
とっても気になるところですが、
これを書いている現在、楽曲についての情報はほぼ未発表です。

これまたWiki先生によると、Сила(力、強さ)というタイトルの楽曲になるらしい。
そして今回は英語ではなくウクライナ語の歌詞らしい。
ということが分かっているけど。。

セミファイナルの約1週間前まで鋭意制作中で未発表のまま…というパターンは昨年も結構多かったです。
最後まで練りに練っているのだろうか?!
楽しみに待ちましょう!!!!

ILLARIAのステージは、2月17日のセミファイナル2で!!!!!!!
皆様よろしくお願いいたします…!!!!!

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【参考リンク】

ウクライナ国内予選(Національний Відбір)公式サイト(2種類)
http://eurovision.stb.ua/ua/(ウクライナ語・ロシア語)
https://eurovision.ua/2018(ウクライナ語)

Twitter公式アカウント
https://twitter.com/uapbc(英語・ウクライナ語)

国内予選参加者18名の紹介動画
(オープニングで歌っているのは昨年のセミ3に出場したVivianne Mort)

必要に応じてご参照ください。
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